バラの花の蕾が沢山ついて花が咲きそうなのに、花びらが開かなかったり半開きだったりする事があります。
観察すると花びら同士がくっついて開かなかったり、時期的には柔らかいはずなのに硬い事があります。
この現象はボーリングといわれているのですが、この現象をなるべく起こさないようにする為に原因や対策を知って綺麗なバラの花を咲かせましょう。
バラの花について
ヨーロッパからアジアまで北半球に広く分布する植物のバラですが、花の美しさと香りの両方が良いです。バラの咲き方も八重咲きや一重咲き、大輪や小花をたくさん咲かせるタイプがあります。
バラが咲く季節
一季咲き→四季を通して1つの季節にしか花を咲かせません。
ワイルドローズやオールドローズの多くは一季咲きで、一季咲きのバラの花が咲くのは春で4月の中旬~5月の中旬頃です。
四季咲き→1年に複数回、花を咲かせます。
モダンローズの多くが四季咲きで、春の開花の後で剪定をきちんと行うと秋に沢山のバラの花を咲かせてくれます。
バラの咲き方の種類
一重咲き → 原種系のバラに多く見られる咲き方のバラです。
剣弁咲き(高芯剣弁咲き) → 花びらの先が尖ったように反り返る咲き方のバラです
カップ咲き → 花びらの先が丸弁でティーカップのような丸みを帯びたバラです
ロゼット咲き → 花の中心から放射状に花びらを広げる咲き方のバラです
クォーターロゼット咲き → 中心から花が4分割されたように広がる咲き方のバラです
バラの分類
ワイルドローズ(原種系のバラ) → 言葉通り原種のバラの事です。ワイルドローズは日本や中国にも自生種があり、ハマナスやサンショウバラ、ナニワノイバラなどがワイルドローズです。
オールドローズ → 西洋では観賞用、香料などの様々な生活シーンでバラが活用されています。開花は主に一季咲きで香りがよく、つる性または半つる性でカップ咲きやクォーター咲きです。香りの良いダマスクローズやモスローズも含まれます。
モダンローズ → 文字通り品種改良がされた現代のバラの事です。18世紀頃から東洋のワイルドローズと西洋のオールドローズとの掛け合わせが盛んになり、多くの品種ができました。ハイブリットティー系やフロリバンダ系などが含まれます。
バラの花の蕾(つぼみ)が開かない原因
雨や1日の寒暖差が大きい時期で、薄く柔らかい花びらが何重にも重なり合う品種にボーリングが起こりやすいです。
春は水分を含んでしっとりした花びらになりますが、水分豊富な状態なので何重にも重なり合っている所に雨が降ると濡れた花びら同士がくっつき合ってしまいます。
指ではがしても、めくる事ができずにバラの花の蕾が開かない事があります。また、一般的に季節や気温、品種が原因でボーリングするといわれているので問題解決が難しくなってきます。
バラが開かない原因
✅寒暖差があるとバラの花の蕾のまま開かなくなり、4月中旬などの開花しはじめの時期がボーリングが起きやすいです。
✅花びらの数が多い品種はボーリングしやすく、花びらの数が多い品種ほどバラの花の蕾が固くなって開きません。
✅春はバラの花の蕾が濡れると開きにくくなり、水分をよく吸収するので花弁も水分を多く含んだしっとりとした花びらになります。
バラの花の蕾(つぼみ)が開かない場合の対策
ボーリングを全くなくす事はできないかもしれませんが基本的な対策は花に雨や水をあてない事です。
✅上から水やりをしないようにする
✅ビニール袋で雨から守る
✅鉢植えなら雨のあたらない場所に置く
ボーリングさせない為の基本的な対策の他にも有効な対策を紹介
半開き状態の時
ボーリングしてガクが開いた後、バラの花びらが半開きでとまる事があります。その場合は 、外側の花びらを何枚か指で優しくはがすと再び開く事があります。
外側の花びらが硬くて開かなくなっているので援助する感じです。破れる事もありますが、外側の数枚の花びらをはがすので見た目の変化は感じません。
また、ボーリングしたまま放置すると灰色かび病になりますので気を付ける必要があります。
肥料の施し方を変えてみる
樹勢がいいバラの品種でボーリングするなら、肥料が多い事が原因と考えられます。肥料が多くなると花びらが多くつくられるのでバラの花の蕾の中がいっぱいになります。
それなのに外側のガクはしっかりと閉じられて育ちに応じて大きくなる訳ではないので、花びら同士がくっつく原因になって開かないのです。肥料成分の調節や施肥のタイミングを適切にするのは難しいので、やや控え気味にして様子をみましょう。
乾燥気味に育てる
乾燥気味に育てます。バラの花の蕾が大きくなったら2回ほど水やりをしないようする事で、くっついていた花びらが離れます。
まとめ
バラをボーリングさせないようにするには、基本的な対策として雨にあてないようにする事です。半開きでとまった場合は、優しく指で広げて援助をします。
バラを育てる時にも、肥料の施し方を変えたり乾燥ぎみに育てたりして工夫してみると良いでしょう。しっかりと原因を見つけて対策を行う事で、ゴージャスなボリュームのある花を咲かせてくれますよ。
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